生きているなあ、のこと

11月11日はアイツの命日だった。甘えん坊で、わがままで、素直で、やさしくて、気性の激しい、そんなアイツ。大好きで大切でたくさんのことを教えてくれたアイツ。最後に連絡もらっていたのに、なんにもできなくて、会えた時にはもう、コンクリートよりもひんやりと冷たかったアイツ。わたしはなんにもできなくて、なんにもできなくなった。まいにち罪悪感や喪失感、幻覚や幻聴がわたしを襲ってきた。どこにも逃げられなくて、苦しかった。時間だけがかわらずにずっとずっと味方して癒し続けてくれた。

正直に言います。

わたしは昨年より悲しくなくなっていて
そして一昨年より悲しくなくなっている。

あいつは今日、ここに生きていないけれど
わたしは今日、ここに生きているなあと感じる。

「わたしの人生を生きる」ということは
わたしにしかできないこと。
昔のことも、今のことも、明日のことも
全部ひっくるめて自分なのだと、思いたいな。

大切な人は、できるだけ、なくしたくないです。